[仏トーーーク!3]唐招提寺の隅鬼(とうしょうだいじのすみおに)

ハナです。

だいぶ、ご無沙汰の仏トーーーク!

先日奈良に行ってきたので最新のネタ、行きます!

目次

第3回「唐招提寺の隅鬼」

今回のゲストは

「隅鬼」from唐招提寺

唐招提寺は字の通り「唐(中国)」から招いたお坊さんのお寺です。(高僧:鑑真大和上)

すごく広々と堂々とした佇まいは、そこに居るだけで心がすっと落ち着くような、そんなお寺でした。

その唐招提寺には魅力的な仏像がいっぱいあるんですが、今日はそんな仏像ではなく、このお寺に潜む「」が主役です。

娘の描いた隅鬼

この隅鬼、知らないと見つけられないんです。

私たちも全然気付かず、ぐるりとひとまわり参拝し、最後に売り場を一回り。

そこで見つけたのがこの絵本。

『唐招提寺に鬼がいた』という見出しとともに、そっと置いてあったこの絵本。

「んんん⁉︎鬼⁉︎」

興味を惹かれ売り場の方に聞いてみると

「唐招提寺の金堂の四隅には“隅鬼”という鬼がいて屋根の下で隅木を支えている」

との事でした。

「あ!さっき、これなんだろ?って思った石の像!」

これは隅鬼のモチーフで本物は金堂の屋根の下だそう。

さっそく見に行くと….。

確かに四隅にいました!

絵本の中ではこんな風に描かれています。

絵本に描かれた隅鬼

なぜこんな所に鬼がいるのか…?

4歳の娘が捉えた隅鬼の特徴

  1. 四角っぽい
  2. 目がぐにゃっとタレ目(?)
  3. 牙がある
  4. 手が頭のあたりから下がっている

①四角っぽい

木で掘られた隅鬼は立っている鬼の姿ではなく、正座して、顔を前に向け、肩の上に屋根を乗せているため、四角っぽくなっています。

②目がぐにゃっとタレ目(?)

こちらは四隅のうち一体だけです。他の三体は目視では表情がよく見えないのですが、グッと耐えているような、でも鬼らしい(?)表情をしているのですが、この西南の角を支える一体だけは目視でも表情が見え、笑っているような表情をしています。

③牙がある

これはやっぱり“鬼”だからですね。この牙のお陰で、隅木を支える小さな四角い生き物(の造形)が鬼であることがわかる気がします。

④手が頭のあたりから下がっている

これは正座して肩で隅木を支え、手を膝に置いている様子を描いたもの。

 

この隅鬼たちは金堂の四隅で厄除け(疫病や魔物からお堂を守っている。絵本から引用)として置かれているそうです。

そんな気付かないような小さな鬼を主役にした『すみ鬼にげた』の絵本。

実在するお寺に実在する隅鬼。

その場に行き見ることの出来るリアルとフィクションが重なり合い、とてもワクワクしました。

小学生向きの少し長めの絵本ですが、絵本が好きな4歳の娘も楽しめました。

「怖い鬼」ではない「鬼」の姿も、娘には魅力的だったようです。

絵本に出てくる隅鬼

唐招提寺に行く際には是非、この隅鬼も併せて見ると楽しいかとおもいます。

所在地&プラスα

唐招提寺

  • 奈良県奈良市五条町13-46
  • Tel:0742-33-7900
  • 拝観時間8:30〜17:00(受付16:30まで)
  • スマートフォンガイドあり

唐招提寺には

盧遮那仏”  “千手観音像”  “薬師如来” “鑑真大和上像”などの仏像も盛りだくさんで見どころ満載です。

また別の機会に紹介したいと思います。 

〜参考資料〜

絵本「すみ鬼にげた」

  • 作:岩城範枝(いわき のりえ)
  • 絵:松村公嗣(むらまつ こうじ)
  • 発行:福音館書店
  • 金額 1500円+税

唐招提寺サイト

http://www.toshodaiji.jp/s/index.html


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