【仏トーーーク!2】 盧遮那仏坐像(るしゃなぶつざそう・東大寺の大仏)

ハナです。

なかなか忙しく書きたくても書ききれなかった続編、仏トーーーク2です。いきまーす!

目次

第2回「盧遮那仏坐像/毘盧遮那仏坐像」

今回のゲストは

「盧遮那仏坐像/毘盧遮那仏坐像」

るしゃなぶつざぞう/びるしゃなぶつざぞう

盧遮那仏と聞いてもあまりピンとこないと思いますが、有名なのは奈良の東大寺の大仏です。

そしてこの盧遮那仏こそが娘が仏像好きになるきっかけの仏サマ。
当時3歳の娘が「かっこいい!」と言うほど、その大きさとたたずまいは圧倒的なインパクトだったんだと思います。

とにかく大きい!まさに大仏!!

高さは約15m(1498cm)

そしてこの仏サマ「宇宙の真理の神様」だそうです!

もう、スケールが大きすぎて正直あまりピンとこないのですが「盧遮那仏」とは「世界を照らす仏」という意味だそうです。

「なぜこんな大きな世界を照らす仏サマを作ったのか?」

それは当時、政変・かんばつ・飢饉・凶作・大地震・天然痘の大流行などが相次ぐ大変な時代だったそうです。

そんな中でも人々が思いやりを持って、絆で繋がっていられるよう願って作られたそうです。
大きくした理由は、お釈迦さまの身長を10倍にしたものを作ることで無限大を表したとか。

なるほど。と思いました。

もし、今、政変があり、慣れない制度が取り入れられ、その上かんばつで、農作物が取れない、野菜&お米が値上がりし、食べ物がなかなか手に入らない。そんな中で大地震が起き、その上病気が流行る・・・。

想像しただけで怖すぎます。そんな世界で娘2人どうやって守ろうって怖くなります。

雨を降らす神様でも、病気を取り去る神様でもなく「世界を照らす仏サマ」を作った。すごく願いがこもっている気がします。

大変な状況下で人が人らしく、思いやりを持って絆で繋がっていられるように願うってすごく大切で、むしろそれさえ出来ていれば困難な中でも支え合い、助け合えるんだと思いました。

勝手な解釈ですが、そう思うとあの大きな大きな大仏サマにはたくさんの願いが詰まっていて、その願いを受け止めるべく、大きいのかな~なんて気がしてきます。

4歳の娘が捉えた盧遮那仏坐像の特徴

そんな盧遮那仏の娘が捉えた特徴は

・頭の上に丸いのがいっぱい

・おでこに丸いのがついてる

・片手が前に向いていて、片手は曲げて膝の上

そんな子ども目線の特徴をヒントに、一個づつ紐解いていきます

①頭の上に丸いのがいっぱい

大仏といえばこのパンチパーマのような髪型。これは「螺髪(らほつ)と言うそうです。長い年月、瞑想をし、その間に伸びた髪がくるくるくる~と丸まったそうです。
つまり長く長く修行をし、悟りを開いた「如来(にょらい)」と呼ばれる仏像だけが持っている特徴的なヘアースタイルです。

②おでこに丸いのがついてる

これは白毫(びゃくごう)」と言って白く長い毛だそうです。螺髪同様くるくるくる〜と丸まっています。ちなみに螺髪も白毫も右巻きらしいです。ホクロではなかったんですね。。。!

③片手が前に向いていて片手は曲げて膝の上

右手を胸のあたりに上げて前に向けているポーズを「施無畏印(せむいいん)」と言って「安心してね」という意味だそうです。

左手は手の平を上に向けて膝の上。これは「与願印(よがんいん)」といって「願いを叶えますよ」という意味だそうです。

東大寺に行った時、すごく可愛いなと思ったのがこれ↓

大仏が座っている蓮華座なのですが、一枚を見やすいところに展示してくれています。

そこに描いてある小さな仏サマがすごく可愛くて思わず写真を撮ったのですが、ただのデザインではなく、蓮華蔵世界を描いてあるそうです。
沢山の仏サマを描くことによって盧遮那仏はその中心である事を意味しているそうです。大仏の後ろの光背にたくさんの小さな仏サマ(仏の化身/化仏)がいるのも同じ理由のようです。

盧遮那仏坐像の所在地&その他の情報

最後になりましたが盧遮那仏の所在地&その他の情報を少し書いておきます。

1:東大寺(とうだいじ)/奈良県奈良市

あの大きな大仏サマに会えます。

・銅造
・奈良時代
・国宝
・高さ約15m(1498cm)

2:唐招提寺(とうしょうだいじ)/奈良県奈良市

沢山の釈迦の化仏があしらわれている盧遮那仏に会えます。
本来千体だったとされている化仏ですが、今は864体が残っているそうです。

・脱活乾漆造(だっかつかんしつつくり)
・奈良時代
・国宝

オマケ:「如来(にょらい)」

今回髪型の話の中で「如来」というワードが出てきましたが、仏像の世界は「如来」「天部」「菩薩」「明王」という4つのグループに分かれているそうです。

今回の仏像は「如来グループ」前回の吉祥天立像は「天部グループ」です。

盧遮那仏に関しては名前にグループ名が入っていませんが、ほとんどの仏像が名前を見れば「名前」「所属グループ」「立像or坐像」がわかりようになっています。

吉祥天で言えば「吉祥=名前」「天=天部グループ」「立像=立っている」という組み合わせ。

長女(名前はハナとしておきます)を仏像にするとこうなります↓

「ハナ赤坐像」

「ハナ=名前」「赤=赤組さん・幼稚園のクラス」「坐像=座っていたので」

こうやって身近な物を仏像っぽく呼ぶと、なんとなく理解できる気がしてきます。

詳しいグループに関してはまた別の回で書きたいと思います。

 

東大寺は、大仏の大きさももちろんですが、それを囲う建物の大きさが、正面に立った時グッと感じました。その大きさと空の広さに、とても晴れやかな気持ちになりました。

気持ちのいい景色で大好きです。

〜参考資料〜

「東大寺ホームページ」

http://www.todaiji.or.jp/

※このホームページの「東大寺KIDS 」というページが子どもにも理解できるよう分かりやすく書いてあり、楽しく拝読させていただきました。


「仏像の本 てのひら版」

監修:西山厚(帝塚山大学教授)
著:廣瀬育実(仏像ガール/仏像ナビゲーター)
絵:かしわら あきお
発行所:山と渓谷社
定価:1200円+税


仏像の世界がますます好きになる!マンガでわかる仏像」

監修:三宅久雄
編者:マンガでわかる仏像編集部
発行者:小川雄一
絵:永田ゆき
発行所:誠文堂新光社
定価1600円+税

※奈良駅の本屋さんで購入しました。素人の私でもわかりやすく、楽しく読んで勉強させてもらっています。ありがとうございます。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • とっても勉強になりました~♡
    奈良に行きたくなった。そして4歳アーティストに肖り〝大仏さま”を描いてみたいと思った!
    心のままに♪
    今後も楽しみにしています!!

    • ありがとうございます!調べれば調べるほど仏像って奥が深く…日々勉強です。まだまだいっぱい娘の仏ノートには絵がいっぱいなのでゆっくりあげていきまーす♪

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